王子様と彼氏 番外・新入生ガイダンス編

 ・・・・・新入生の皆さん、わが蘭陵(らんりょう)学園高等部にようこそ。在校生一同、皆さんのご入学を心待ちにしておりました。さて、本日ご案内させていただきますこの私は、3年A組出席番号14番、里見 清(さとみ さや)と申します。・・・・・えー、後ほど紹介させていただく私の友人の弁によると、"清い"なんて名前は超絶私に不釣合いだ、ということですが、私はそうでもないと思います。(にっこり)


 本来、毎年恒例のこの"新入生ガイダンス"におきまして、我が校の案内役に当たるのは生徒会意なのですが、今回は特別に────── 一般生徒のひとりであるこの私が、僭越ながらお役目をたまわりました。一説には、私の出演は作者の趣味という話も・・・・・いえ、こちらの話です。それでは、しばらくの間ですがよろしくお願いいたします。


註*この番外編は小説というより単なる作者の覚書です。「王子様と彼氏」の本編にはほとんど関係なく、メイン二人も登場いたしません。悪友殿の独り語りです。強いて言うならヤマ場は”生徒会役員紹介”で、その前に長ったらしい前置きがあるので興味のない方は潔くジャンピングしていただくことをお勧めします。→→ JUMP!!


 我が校は創立60年の私立学園でございます。そうですね、今年は節目の年ですから、きっと文化祭とかは大変なんしょうねぇ、生徒会。はい。ご存知のとおり、幼等部、小等部、中等部、そしてこの高等部、短期大学、4年制大学、大学院からなる俗に言う"エスカレータ式”の学園ではありますが、その小等部から中等部、また中等部から高等部への進学に関しましてはかなり厳しい学科試験あるいは面接・実技試験がありますし、その度に外部からの入学の枠も大きくなっていますので、割に開かれた学園かと思われます。皆さんの中にも、外部入学の方も大勢いらっしゃることでしょう。
 大学への進学に関してはおいおい、担任等より進路について嫌でも聞かされると思うので、ここでは割愛させていただきます。ご了承ください。
 ちなみに、後ほど紹介させていただきます我が校の生徒会長も、高等部からの入学です。


 各学年は全10クラス編成で、A~C組までが普通科、D~F組が理数科、のこりのG組からJ組までは順に、商業科、体育科、音楽科、家政科となっています。各学年400人、全校生徒1200人の高等学校です。そしてそのトップに立つのが生徒会です。
 校風が、自由で生徒の自主性を尊重・・・・・ということもあり、生徒会は我が校における最高権力と言えるでしょう。もし興味があるのならば、生徒会役員選挙に出馬してみてはいかがでしょうか。
 この生徒会の皆さんについては、後ほどご紹介いたします。


 さて新入生の皆さんで、とくに外部入学の方は、今日から数ヶ月は構内で迷わないよう注意が必要かもしれません。現在地である通称"講堂"と呼ばれる第一体育館のほか、2つの体育館、さらに武道場、弓道場があり、校舎は本館を中心に西館と東館、別館まで存在します。カフェテリアは本館1階、自販機群もそこに。図書館は東館にあります。・・・・・蛇足になりますが、生徒会室は本館2階、西館より中庭がよく見える場所に位置していますよ。
 4月当初は迷子になる人が非常に多いのですが、まぁ慣れるまでせいぜい頑張ってください。ただし廊下は走らないように。もちろん、窓から飛び降りるなんてアクロバティックなことは言語道断です。本来なら、ね。(にっこり)

 
 いよいよお待ちかね生徒会についてご紹介させていただきます。構成は、会長、副会長、書記、会計が各1名ずつ。加えて学年委員が各学年1名ずつ。近日中に、皆さんのなかから1学年委員が選出されると思います。そのほか、体育委員長、図書委員長、保健委員長等、各種委員長が主に生徒会の運営を行っています。イベントごとに───例えば体育祭、文化祭などごとに特別実行委員会が設置され、実行委員長が任命されます。──────前置きはこのぐらいにして。役員の皆さんを紹介します。


 まず、会計の 喜多原 秋恭(きたはら あきちか) 氏。3年E組理数科所属。眉目秀麗を絵に描いたような男で、ただし愛想はゼロ。眼鏡の奥の瞳がミステリアスで魅力的・・・・・だなんてコロッといっちゃう女の子も多いようなので要注意。その眼鏡も、伊達だとかそうでないとか。まぁ、仕事に関してはノルマはきちっとこなすし、頼れる男だそうです。副会長氏の話によると、生徒会内のユニット(?)"三段攻撃"のひとりなのだとか。実は彼、作品本編中ではまだ1度も名前が出てない脇キャラ。作中では男か女かさえ怪しいという登場のみの脇キャラ。これからの登場にご期待くださいねv


 次は、書記・百塚 みなみ(ももづか みなみ) 女史。2年B組普通科所属。ちまっこくてしっかり者で真面目なみなみちゃん、私のお気に入りなのよ・・・・・。可憐な見た目に反してピリッと辛口なコメントを言うところがチャーミング。成績優秀で、きっちり"デキる"女なみなみちゃんですが、実は秘密が・・・・・え?言っちゃ駄目?わかったわかった言わないわよ。ちなみに彼女も生徒会内のユニット(?)"三段攻撃"のメンバー。生徒会長さえ、これには弱いらしいですよ。そして本日、この集会の司会をしてくださっている、そこの彼女がみなみちゃんです。あーもう、秘密カミングアウトしたりしないから睨まないで、みなみちゃん。


 3人目は、3学年委員・小林 立(こばやし りつ) 氏。3年F組理数科所属。生徒会内のユニット(?)"三段攻撃"の最後のひとりです。生徒会役員という立場をかんがみると、見た目はともかく中身がちゃらちゃらしすぎてる気がするのよね。・・・・・のわりに一筋縄ではいかない、考えが読めない男。なんで生徒会の男どもってどっかちょっとズレてんのかしら。


 作中に登場もしていないような諸々の役員は紹介を割愛させていただきます。ご了承くださいませ。


 副会長を務めるのは 宮西 瞬也(みやにし しゅんや) 氏。3年A組普通科所属。会長を補佐する仕事の度量と、彼の仕事の的確さから推し量るに彼がかなりの実力者であることは確かなのですが・・・・・いかんせん会長のキャラと人気が強すぎるせいで、副会長に甘んじているところが彼の哀れなところです。
 しかもプライベートでは、超鈍感で女の子に、、、、絶大な人気を誇り、さらに男子にも押し倒されんばかりにモテるあの 唯 と付き合ってるなんて、・・・・・彼の苦労人気質を如実に語る事実です。可哀想に。
 かくいう彼も、この学園を取り仕切る生徒会のNo.2だけあって実は、、万能に何でもできるひとであります。そして、実は自分がこっそりモテていることなんてまったく知らず、想像さえしていないという天然くんでもありますが、ね。
 そういう天然の割に、キレると口調まで変わってしまう二面性も。うっかり怒らせると怖い目にあうかもね。(にっこり) というわけで、新入生の皆さんご忠告申し上げます。"副会長殿は怒らせるべからず"。とくにプリンス関係では、ね。


 さて新入生の皆さん、この学園に足を踏み入れてから"プリンス"と囁かれるのをきっとお聞きになったことでしょう。あるいは、もうその正体をご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。一見学園生活にはまったく関係のない単語ですが、皆さんが我が校に入学してしまった以上はそうも言ってられません。──────そう、この学園のトップに立つ人間、それが"プリンス"です。
 "プリンス"こと生徒会長、西城 唯(さいじょう ゆい)。3年A組普通科所属。もうお分かりでしょうが、"プリンス"と呼ばれる生徒会長、彼女、、は紛れもなく女性です。容姿端麗、頭脳明晰、深窓の令嬢もかくや、というほどに美しい彼女がなぜ"王子様プリンス"と呼ばれるのか。起因するところは、みなさんが我が校で生活するうちに追々、ご理解いただけるとは思いますが──────彼女には"フェミニスト"という悪癖があって・・・・・だから副会長くんが苦労するのよ・・・・・。ですから、男子生徒諸君、自分の愛しの女の子がプリンスに掻っ攫われないようにご注意あれ。冗談でもギャグでもなく、この学園には彼女の非公認ファンクラブが存在します。

 もうひとつ、プリンスをモノにしようと思う奇特で命知らずな男子生徒諸君、彼女にはキレるとおっかない彼氏くんがいるから、本当に命を落としたくないなら早まった行動は慎むべきね。もう一度言っておくわ、"副会長殿は怒らせるべからず"。流血沙汰、、、、にはくれぐれもご注意を。


 さぁ、そろそろお時間が来たようです。皆さんにはぜひとも早く我が校生徒としての自覚を持っていただき、有意義に、勉学に部活動に、そして恋に燃える素敵な学園生活を送っていただきたいと思います。──────まぁ、頑張ってね。
 私からは以上です。本日はご清聴ありがとうございました。それでは、ごきげんよう。


──────里見さん、ありがとうございました。
 本日、ガイド役をしてくださったのは生徒会長"プリンス"の自他共に認める"悪友"、里見 清 さんです。学園の影の帝王は彼女だという噂も・・・・・いえ、噂はウワサですね、はい。学園一の情報通であることは確かです。生徒会役員のあいだでは、「里見だけは敵にまわすな」と──────・・・・・えーあー、私の命が惜しいのでこのぐらいにしておきます。里見さんにもう一度大きな拍手をお願いします。

 以上を持ちまして蘭陵学園高等部・新入生ガイダンスを終了いたします。本日、司会を務めさせて頂きましたのは生徒会書記の 百塚 みなみ でした。・・・・・それでは1年A組の生徒から教室に戻ってくだ・・・・・(FADE OUT...)
*完全に趣味ですいません・・・長々と。
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