2style.net

いつか、あなたの隣に居るのは私ではない誰か。そう思うと悔しいし、苦しい。


E N D L E S S S T O R Y


将太にフラレた。まだ信じられない!

教室で二人きり。なんか夕焼けが綺麗だなぁー、なんて呑気に考えてた時の出来事。「あ、あのさ!」なーんて上擦った声だしちゃって。何かと思って将太の方へ振り返る。そうしたら、「ごめんっ!」って。「へ?何のこと?」で次にはあの一言で。「他に好きな子がいるんだ。」だってさ。いきなりフラレた理由なんてそんなもんか。「別にのことが嫌いになったわけじゃないんだ。けど‥ごめん!」そう言って走って帰った。(・・・・・?あれ、私いま・・・?)突然の事で全然理解できなかった。世界が一瞬止まったと思った。

その後やっと理解したけど、もう手遅れ!涙が溢れてきて、死ぬ前でもないのに告白とかデートの思い出とかが頭を駆け巡っていった。ぼやっとする、え、なんで、ど う し て ?あたしは立ち尽くしてて涙が止まらなくて、ハンカチもヨレヨレしてて(乙女失格だよ‥)

その時、階段から何人かの声が聞こえた。きっと部活が終わって戻ってきたひとたちだろう。(やばっ、泣き顔なんて見られたくないよっ)ドアを勢いよく開けて走って屋上に逃げた。後ろから「?なんだ?今誰か走っていかなかった?」なんて言ってるのが聞こえた。(顔は見られていないみたい、ギリギリセーフだ!)

たった、と上履きの音がよく響く。ある程度昇って、壁によろっと寄りかかる。はぁはぁ荒い息をしていて、なんでこんなに動揺しているのか分からなくなった。(ばか、ばかやろうっ!何がなんだかわかんないよっ!)ふらふらしながら屋上のドアを開けた。ぶわあっと風が入り込む。あーぁ、さっきまでは綺麗な夕焼けだったのに。今じゃ、紫色の空はうす暗くて寒かった。きれいなんだけど・・・そんなことどうでもいい。しかも今、気付いたんだけど、鞄とか持ち物全部教室なんだよね‥。いま取りにいったらクラスメイトにこの顔を見られちゃう。つくづく馬鹿だなぁ、私。だから将太にもフラれちゃったんだよ。そんなこと考えて、また泣けてきた。だってだってだって!


将太が 大 好 き だったんだ、よ?


誰もいないことだし、泣き喚いてやりたい。ドアの近くに座り込んだ私は、膝に顔を埋めて大声を出した。時々、心のなかではそう思ってないのに、将太のばか、って言っちゃった気がする。ふられたからって、簡単に嫌いになれないものなのね。



「‥うるさい」

「ひゃわぁ!!」

後ろにいたのは切れ長の目に黒髪の・・・風紀委員長で、恐ろしい事で有名な雲雀先輩。ホントびっくりして背筋が凄い伸びた。彼は意外にもすぐ近くにいたようで、ドアの私と反対側のところにいたらしい。ジロリ、とにらまれて私は青ざめ、少しあとざすった。


(やば・・怖い、殺されちゃう)

(あ、でも殺されてもいいかぁ。この世界に未練はないかも・・)


「あのさぁ、」


「そんな振られたくらいで一々泣き喚かないでくれる?煩くて仕方ない。」

「ず‥ずみまふぇん」(なんで知ってるんだろ?)


「分かればいいよ。」

「…っ‥グスっ…」(殺さないのかなぁ?)


「また新しい人でも探せばいいじゃない。」

「‥ずずっ…はっ、はい。そうじます」


「ティッシュ、」

「あ、はい…すみまひぇん…」(意外といい人・・・)


、」

(・・・なんで名前しってるんだろ)


「ねぇ。僕なんかどう?」

「‥へ?」


「新しい人。」



彼は自分を指さし、ニコリともしなかった。至って真面目な顔で言う。


E N D L E S S S T O R Y

誰とも永遠に付き合えるわけじゃない。けど貴方のとなりにいつまでも居たいのよ。

(0829 みつき)