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きんじょのおはなやさんに、きれいなおねえさんがいます。

おねえさんのなまえは。ぼくはおねえさんがだいすきです。

まいにち、まいにちあそびにいきます。

おねえさんはけっこんをしていません。いつもひとりでおみせをやっています。

けれど、おねえさんはひだりてのくすりゆびにぎんいろのゆびわをつけています。

そのゆびわはすこしくすんでいますが、ぼくはとてもすてきなゆびわだとおもいます。

おねえさん、そのゆびわ、どうしていつもつけているの?

あるひぼくはいいました。

それはね。と、おねえさんはいいます。

とてもたいせつなひとからのプレゼントなのよ。

ふーん・・。

ぼくはまたしつもんをします。

そのひとはいまどこにいるの?

するとおねえさんはすこしめをほそめます。

かれはね、とおいところにおしごとをしにいってるの。

いつかえってくるの?

おねえさんはわらってまだわからないの、といいました。

おねえさんのわらったかおはとてもかわいいです。

ぼくはたいようみたいにあたたかいおねえさんのまなざしがだいすきです。

おねえさんがわらうとぼくもえがおになります。

ぽつり。

おねえさんはわらいながらとうめいななみだをながしていました。

おねえさん、どうしたの?ぼくはきょう、4こめのしつもんをします。

なんでも、ないのよ。

そうおねえさんはいうけれどなみだはいっこうにとまりません。

あぁおねえさん、なかないで。

ぽろぽろとしずくがおちていく。たくさんたくさんおちていく。


つぎのひ、おねえさんのおはなやさんはおやすみでした。

なにかあったのかな、とぼくはしんぱいしました。

そのひはあめがしとしと、たくさんふっていました。

またつぎのひ、おみせにいくとおねえさんがたっていました。

おおきなにもつをもって、たっていました。

おねえさん?

あぁ、むくろくん。

ふりかえったおねえさんのかおはぼくのだいすきなあのえがおでした。

けれど、はだのいろがあおじろく、なみだのあととこすったあとがのこっていました。

むくろくん、いまあいにいこうとおもっていたのよ。わたしね、とおいまちにひっこすの。

どうして?ここがきらいになったの?

そんなことないわ、だいすきよ。けどね、かれがよんでいるの。

とおいところにいる、わたしのたいせつな、ひと。

やだ、おねえさんいかないで!ぼくひとりになっちゃう!

ごめん ね、むくろくん。


おねえさんはいってしまった。



「骸さーん?居眠りれすかぁ〜?」
「・・おはようございます、犬。邪魔です。」
「キャン!」

どうやら僕はソファで寝ていたらしい。

なぜか膝の上に乗っていた犬を払いのけると「ひどいれすよー、」と涙目で犬は言った。
ひどく懐かしい夢をみたなぁと覚醒しきっていない頭で、ぼんやり思い出す。
嗚呼。あの後、お姉さんは幸せになっただろうか?
銀がくすむほど、何年も一人で置いてけぼりにされて。
相手の男が憎らしいし、おねえさんも憎らしい。

僕のことを、彼女は憶えているだろうか。





ぼくはえいえんにわすれることができないのに。