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頬杖をついて目の前で眠る男をまじまじと見つめてみた。
静かな夜に、時計の針が刻む音だけが響いて、
月明かりがぼんやり差し込む部屋には、時折車のヘッドライトが照らした。

どうしてこんなことになったんだろう、
どうしてこの人と婚約したんだろう。


ふぅー、と掠れたため息をついたら、

               

                       自分がどうしようもなく哀れに思えた。









「じゃあ、結婚止めるの?」

「んー、わかんない」

「なんか・・こういうのってさ、マリッジブルーって言うんだろ?」



はいどうぞ、 はいどうも。 武が煎れてくれたお茶を一口啜る。
美味しいなぁ、こんなお茶が毎日飲めた方が、よほど幸せなんじゃないだろうか?
全く、簡単に言ってくれるじゃない、結婚前の憂鬱なんてもんじゃないんだから。
そういって軽く睨んでやると、そう怒るなって!とまたも簡単に流される。



「でも、旦那さん いい人なんだろ?」

「まだ旦那じゃないわ。・・けどそうね、いい人なんだけど」


飽きてしまった、なんて私はそんな小悪魔的性格でもない。
言葉につまって、また一口お茶を啜ると なんだけど、なんだよ?と
(私から見れば)楽しそうに武は聞いてくる。この野郎・・・!
別に、とそっぽをむくと 短気だな!と気楽そうに笑う。


「あんたには一生分かんないわよ、私の気持ちなんかね!」

「そうだなー、マリッジブルーってのは無いかもな!」









「だって俺、将来的にはお前と結婚するつもりだし!